久しぶりに、故郷新潟へ来ています。
ここに戻ってくると何か不思議な感覚にとらわれる自分がいます。
忘れていたものが蘇ってくるようなそんな感じです。
辛かったり、悩んだりした時に、ここに帰ってくると何故か落ち着きます。
私にとって心の原点とも言える場所です。
故郷に帰ってくると、必ず行く所があります。
それは、9年前の中越地震の影響等で廃校になってしまった出身の小学校です。
私が学校に通っていた当時から人数が少なくて、いつ統合されてもおかしくない状況ではありましたが、それでもやはりなくなってしまうと寂しいものがあります。
小学校の同級生は10名でした。
たった10名ということもあって、とても結束力が高く、毎年、同級会を開催しています。
また高校までは片道8キロほどありましたが、当時、除雪がほとんど進んでいなかったので、冬は毎朝歩いて学校へ通っていました。
中学、高校時代と軟式テニス部に所属して毎日練習に明け暮れていましたので、クラブが終わって暗い夜の雪道を歩くのは心細かったです。
当時は若かったせいか、歩くことをそんなに苦に感じたことはなかったですね。
むしろそんな行き来を楽しんでもいました。
こんな田舎で育ちましたので、大学進学など高校3年の夏頃まで考えてもいませんでした。
しかもクラブ活動に夢中になっていましたので、受験勉強もろくにしていませんでしたから…。
ところが、インターハイの予選も終わった高校3年の夏頃に「権利のための闘争」という本に出会い、弁護士になりたいなどと思うようになりました。
そしてその頃から雪のない世界に憬れて、東京へ行きたいという思いが強くなりました。
ただお金がなかったために、どうしたら東京の大学へ行けるかが問題でした。
そして新聞奨学生として4年間を過ごすことになります。
この4年間は、私の人生に大きな影響を与えることになります。
今思い出しても辛い日々でしたが、人生や仕事というものを深く考えさせられた4年間でもありました。
田舎育ちの引っ込み思案な性格で、なかなか自分自身を認めることができないでいたのですが、この4年間のおかげで、自分を認めることができるようになった気がします。
コーチングするうえでとても大切なことがあります。
それはコーチ自身が自分のことをよく理解し、自分自身に対して肯定的な思いを持ち、それを相手に提示できることです。
コーチングはクライアントの目標達成をサポートする役割を担っています。
そのためにはコーチ自身が目標達成についての経験と深い見識を持っていることが必要です。
これらのことを総称して自己基盤と呼んでいます。
自分を認め、自分自身に対する肯定的な思いは、クライアントの可能性を信じるコーチングマインドを発揮するための大前提となります。
私の愛読書でもある今月の月刊誌「致知」に次のような言葉が載っていました。
「自分のできないことばかりに目を向けていたら、人生はとてもつまらないものになる」(レーナ・マリア/ゴスペルシンガー)
まずは自分自身を認めることが大切ですよね。