「そもそもコーチなど必要ですか?」「自分はコーチなんかいなくてもやっていけます…」などと思ったことありませんか?
コーチあるいはコーチングという言葉を聞くと、たいていの人はスポーツ選手のコーチを思い浮かべます。
そのようなコーチの使命は、選手のパフォーマンス(成果、業績)を最大限に向上させることです。
しかし、パフォーマンスを向上させたいと思うのはスポーツ選手に限られたことではありません。
ビジネスに携わる人々、成績を良くしたいと考えている学生、自分の夢を実現したいと考えている個人など、コーチの助けは誰にとっても必要です。
私もコーチングを学ぶ前は、スポーツの世界以外に、コーチなど必要なのだろうか、と正直思っていました。
プロコーチとして、私が初めて有料のクライアントを持ったのは、認定コーチとなって約一ヶ月後の2005年12月のことです。
クライアントは、中小企業診断士試験の合格に向けて頑張っているビジネスパーソンのSさんでした。
認定コーチとなって間もない状況でしたが、私にとっては願ってもないケースでした。
なぜなら中小企業診断士試験は、私自身受験経験がありました。
また、中小企業診断士受験の専門学校で10年程度受験指導をしていた経験もあったからです。
毎月2回、約六ヶ月間にわたり、コーチングを実施しました。
Sさんは仕事が大変忙しく、途中何度か挫折しそうになりました。
そのたびに、計画も見直さざるをえませんでした。
そのため私としては、あえて常にSさんが考える計画よりも一段高い目標を立ててもらうことを意識しました。
無事に合格したという知らせを受けた時は自分のことのように嬉しかったです。
Sさんからもすごく喜んで頂き、その時の笑顔は今でも忘れることができません。
「五十嵐さんがいなかったら、多分途中で投げ出していたと思います。五十嵐さんに度々『何のためにこの試験を受けようと思ったんですか?』と聞かれたことで、原点に立ち返ることができました」と
言ってくれました。
今でもSさんとは同業者として付き合いをさせて頂いているのですが、「今があるのは、五十嵐さんのお蔭です」と嬉しいことを言ってくれています。
目標達成をサポートするコーチという仕事の素晴らしさを強く実感した最初の出来事でした。
コーチングを学ぶと、自分自身をコーチできる「セルフコーチング」のスキルも身につけられます。
しかしながら、それでも時には、やる気がなくなり、エネルギーが落ちてしまうといったことがあります。
私たち人間は弱い存在です。
そんな時、あなたの近くにコーチという存在がいたら心強いと思いませんか?
米国に本社を置くグローバル1,000社の93%と、米国以外の国に本社を置くグローバル1,000企業の63%が、エグゼクティブ・コーチング(経営者のためのコーチング)を導入していると言われています。
日本でも、コーチングを導入する企業が増えてきています。
コーチビジネスとしての可能性は今後益々大きくなっていくものと確信しています。