セルフコーチングの力

厳しい寒さが続いていますね。
この時期になると、新聞新奨学生だった頃のことを思い出します。

私は大学4年間を読売新聞奨学生として過ごしました。

毎朝、3時半頃に起きて、約300件を3時間位かけて走って配達します。

寒い冬の朝は起きるのがつらいし、特に雪の日は、滑ったりして泣きたくなる思いで配達していました。

何度もくじけそうになりながら、なんとか続けることができたのは、読者の皆さんからの温かい励ましでした。

最初の頃は慣れないせいもあって、毎日、「嫌だ、嫌だ。辞めたい。自分も皆と同じような普通の学生生活を送りたい」などと思って、悶々とした日々を送っていました。

そんな時、当時の店長から『米百俵』という一冊の本を渡され、「今は辛いだろうが、いつかこの経験は必ず、生きる時がある。今できることにとにかく全力を尽くしなさい!」と諭されました。

確かに「嫌だとか辛い」と思っていても何も解決しないんですね。

それから私は「どうしたら、もっと効率的に仕事ができるようになるだろう」そう考えるようにしました。

そして、そう考えると、いろいろと工夫の余地があることに気が付きました。

まずは集金です。
毎月、新聞代金の集金という仕事があります。

何度伺っても留守だったり、お金の用意がなかったりで、無駄足になることも度々でした。

そこで、ある時から毎月ほぼ同じ日に集金に伺うようにしました。

そうしたら予め用意しておいてくださるお客様が増えるようになりました。

またお釣りもいらないよう、ぴったりの金額を準備してくださるようになりました。

また、新聞の勧誘(セールス)という仕事がありました。

私は、新聞のセールスという仕事が特に嫌でたまらなかったのですが、前から疑問に思っていたことがありました。

それは、新規に講読頂く読者にばかりサービスして、長くとって頂いているお客様には、ほとんどサービスしていなかったんですね。

そこで、私は、長くご講読頂いているお客様こそ大切にすべきだと考え、特にその人たちのサービスに
努めるようにしました。

そしたら、その方々から新しい読者をご紹介して頂けるようになりました。

また、辞める方も少なくなり、セールスなどしなくても講読数が自然と増えるようになりました。

こういったことから、すべてが良い方向に向かうようになりました。

ちょっと考え方を変えるだけで、自分を変えることができると感じた出来事でした。

私たちは、毎日、「朝、起きるのが辛い、満員電車に乗るのが嫌だ」などと、どちらかといえば、ネガティブなことばかり自分に問いかけています。

その自分への問いかけを意識的に変えてみましょう。
あなた自身を最高の自分へと導くための「セルフコーチング」です。

できているところに目を向けます。
自分の意識を常にポジテイブな状態に保つことが大切です。

「どうしたら、朝をもっと楽しく起きられるようになるだろう?」「またあの素敵な人に出会える」などと、意識的にブラスの問いかけをしてみましょう。

そうするだけで、仕事や人間関係が楽しくなり、幸せな人生を送ることができます。